区分所有法とその要点
マンションで共同生活をおくるには、そして毎日の暮らしを円滑にし、みんなの財産を守るためには、一定のルールが必要です。このルールの基本になる法律が「建物の区分所有等に関する法律」(略称「区分所有法」)です。この「区分所有法」は区分所有建物所有形態、専有部分と敷地の権利関係及び管理などの原則を定めたものです。 
区分所有建物とは、一棟の建物内に構造上区分され、独立した数戸の住戸や店舗、事務所など建物としての用途に供することができるものがあり、かつ2人以上の区分所有者のいる建物のことを指します。(第1条)
分譲マンションはその1つです。そして住戸のほかに共用の玄関や廊下、機械設備など居住者が共同で使用する共用部分があります。(第4条) 
また建物と敷地の権利は通常土地の権利と建物の権利との、全く別の権利として扱われるのですが、区分所有建物では、建物の区分所有権と敷地についての権利は原則として一体となっています。
「区分所有法」の基本的な考え方
1・ 管理組合は区分所有者全員で構成する。(第3条) 
区分所有関係が成立すると同時に、区分所有者全員を構成員(組合員)とする団体(管理組合)が自動的に成立します。
2・ 共用部分は区分所有者全員の財産であり、全員で管理しなければならない。
(第3条)
共用部分の管理は、共有者である区分所有者全員で行います。
3・ 区分所有者やその家族、賃借居住者は、共同の利益に反する行為をしない義務を負う。(第57条〜60条)
区分所有者や賃貸居住者は、共同の利益に反する行為をしない義務を負います。共同の利益に反する行為を行なった者に対して、管理組合は集会の決議により、訴訟を提起することができます。
4・ 共用部分の維持管理の費用は、区分所有者全員で負担する。(第7条、19条)
管理のために必要な費用(共有財産の維持管理などに必要な費用)は、区分所有者全員で負担することが決まっています。
5・ 専有部分と敷地利用権を切り離して処分することはできない。(第22条)
敷地が分割して所有されている場合や、管理規約(⇒「管理規約と使用細則」)で別段の定めがある場合を除き、原則として、建物の専有部分と敷地利用権(敷地に対する所有権や地上権、借地権などの権利)とを分離して処分できません。
6・ 売買などで区分所有権を引き継いだものは、前の区分所有者の権利と義務を引き継ぐ(第8条)
売買などでマンションを入手した人は、特定継承人となり、前の区分所有者の権利と義務を引き継ぐことになります。
7・ 共用部分の管理運営に関する重要事項は、管理組合集会によって決定する。
(第39条)
「区分所有法」では、集会(総会)を管理組合の最高意思決定機関として位置づけています。したがって、管理組合の目的である管理運営に関する重要な事項は、管理組合の総会で多数決をもって決めることになります。管理組合の通常総会は、少なくとも、毎年1回開催しなければなりません。
8・ 規約の改正・廃止、共用部分の変更は、4分の3以上の多数で決定できる。
(第31条)
区分所有者相互間の重要なルールである規約の設定・改正・廃止や、共用部分の変更(多額の費用を要しない、改良を目的とした変更は除く)については、総会で区分所有者数及び議決権数のそれぞれ4分の3以上の多数で決定されます。
9・ 管理組合は、法人として登記することができる。(第47条)
区分所有者が30人以上のマンションでは、総会において区分所有者数及び議決権数のそれぞれ4分の3以上の多数で、管理組合法人として登記することが決定できます。
10・ 建て替えは、5分の4以上の多数で決定できる。(第62条)
建物の著しい老朽化などによって建て替えの必要が生じた場合は、総会において、区分所有者数と議決権数のそれぞれ5分の4以上の多数で建て替えができます。
11・

団地型の区分所有建物にも、「区分所有法」が適用される。(第65条)
1団地内に数棟の建物が建てられている団地型の区分所有建物にも、「区分所有法」が適用されます。


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